比較的ハードルの低い英語の仕事―児童英語講師

英語講師

英語力を生かせる仕事がしたい!そう思って求人サイトを検索したけど、応募資格を見てみるとどの仕事も「○年の実務経験」って書いてある・・やっぱり未経験はムリかな・・でも英語を使った仕事がしてみたい!という方もおられると思います。

英文事務や通訳・翻訳業などは実務経験やTOEICなどの英語スキルが必須で、未経験の方にとってはハードルが高いと思います。そこで今回は、英語を使う仕事の中でも比較的ハードルが低い「児童英語講師」のお仕事についてお話しします。

児童英語講師の仕事内容

児童英語講師のメインの仕事は子どもに英語を教えることです。0歳から2歳ぐらいまでの子どもは文字を読んだり書いたりするのが難しいので、歌やチャンツ(リズムに合わせた言葉遊び)を使って手遊びをしたり、英語の音楽に合わせて体を動かしたり、DVDを見たり絵本の読み聞かせをしたりします。

3~4歳になってくると絵を書いたりアルファベットを認識できるようになり、レッスン内容の幅も広がります。5歳くらいになるとルールもわかるようになり、英語を使ったゲームをしたり、ロールプレイで英語の発言を促したりすることもできます。

小学生になればたいていのことはできるようになるので、英語のテキストやワークを使うなど、学年やクラスのレベルに応じたレッスンをすることができます。

レッスンを行うにはレッスンプランを作成する必要があります。限られた時間の中でレッスンをスムーズに行うために、レッスン内容や使用する教材、時間配分などをあらかじめ決めてリストにしておきます。

また、保護者とのコミュニケーションも必要です。0歳から2歳ぐらいまでは親子で参加されることが多いですし、中学生になると民間の英語教室では保護者会を行う場合もあります。子どもだけでなく保護者とのコミュニケーションも大切です。

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お子さんの教室での様子を伝えると保護者の方によろこばれます

児童英語講師に必要なスキル

児童英語講師になるために必須のスキルは特にありません。英語もペラペラ話せる必要はなく、簡単な教室英語を話すことができれば大丈夫です。子ども好きであるかどうかもそんなに大きな問題ではありません。接しているうちに自然と愛着がわいてくるからです(採用面接では「子ども好きです!」と答えましょう♪)。

ただ、ある程度正確な発音は意識する必要があるかもしれません。子どもはすぐにマネして覚えてしまうからです。正確な発音といってもネイティブと間違えられるほどのレベルが必要なわけではなく、間違った発音をしなければ大丈夫なので、発音が不安な単語があればレッスン前に必ずチェックするようにすれば問題ありません。

もう一つ大切なスキル、それは物事を楽しむ力です。これが思っているより重要で、こちらが気分よくレッスンをしていると、子どもたちも楽しくレッスンを受けてくれます。反対に体調がよくない時や気分が落ち込んでいるときは、不思議なことにクラスも暗い雰囲気になるんです。

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自分も子どもたちと一緒に英語を楽しむ気持ちで!

楽しければ子どもたちも自然とレッスンに引き込まれます

子どもは大人のことをよく見ています。こちらが緊張しているのも伝わるし、機嫌がいいのか悪いのかも見透かされているのではないかと感じることもあります。楽しいことばかりではないかもしれませんが、ハプニングも楽しめるくらいの力があれば怖いモノなしですね!

児童英語講師になるために役立つ資格や講座

児童英語講師になるために必須のスキルは特にないとはいえ、実際に応募する場合は英語力を示す資格を持っているほうが採用してもらえる可能性が広がります。

英語力としては一般的にTOEIC英検などが求められます。持っておくと他の英語関係の仕事にも生かせるし、あまりスコアや級が良くない場合は提示しなければよいだけなので、受けておいて損はないと思います。

また、経験がまったくない方におすすめなのが児童英語講師を養成するための講座です。このような講座を受講することで、英語の教え方やレッスンプランの立て方など、実践的な内容を学ぶことができます。

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「児童英語講師養成講座」で検索するとたくさんヒットしますよ!

また、J-SHINEというNPO法人から認定を受けた登録団体が主宰する「児童英語講師養成講座」を受講して修了すれば、児童英語講師として実務経験を積んで「小学校英語指導者資格」を取得することができる可能性があります。現在のところ、約30の大学や民間企業などがJ-SHINE認定団体として「児童英語講師養成講座」を主宰しています(J-SHINEの認定を受けている登録団体一覧はこちら)。

「小学校英語指導者資格」は、もともと小学校で英語が必修になるのに先駆けて民間主導で設立された資格です。これを持っていさえすれば小学校で英語を教えることができるというものではありませんが、児童英語講師として仕事をする場合に有資格者であれば信頼度が上がります。また、英検の試験監督などの仕事の案内が来ることもあります。

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私は英語教室を開業してから「小学校英語指導者資格」を取得しました

現在は英語教室を休業していますが、更新は続けています

講座の料金は通学に比べると通信教育の方が安いですが、一番安い通信講座でも7万円以上かかります。それ以外にも、指導者資格認定料が 6,000 円(初回のみ)、4年に1度の資格更新時にデジタル証明の場合は5,000円かかります(カード付きは8,000円)。

資格取得や更新に結構費用がかかるので安易におすすめできませんが、「児童英語講師養成講座」を修了していることを伝えれば未経験でも有利になるはずです。可能であれば自分への投資だと思って検討してみてください。

ワンランク上の児童英語講師になる方法

児童英語講師にとって英語力やコミュニケーション力も大切ですが、「児童英語講師に必要なスキル」でも取り上げたように正確な発音はとても重要です。

正確な発音を学ぶ手段の一つにフォニックスを学ぶという方法があります。フォニックスとは、英単語のつづりと発音の間にある法則を覚えて単語を読めるようにする学習法です。これは英語を母国語としない人のための学習法というわけではなく、ネイティブの子どもたちのための学習法です。

日本人でもすべての漢字を書けるわけではないのと同じで、ネイティブもすべての英単語を書けるわけではありません。知らない単語は発音からフォニックスを使って推測して書きます。逆に見たことがない単語もフォニックスを使って推測して読むことができます。

フォニックスはルールの数が非常に多く、すべてを覚えるのは難しいかもしれません。けれどフォニックスを学ぶことで、知らない英単語でも正確に発音することができるようになります。

フォニックスは、本やアプリ・Youtubeなどを使って独学で学ぶこともできます。独学では難しいと感じる方は、体系的に学ぶことができる通信講座もおすすめです。

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私は体系的に学習したかったので通信講座を受講しました

\通信講座で使用した教材です♪/

児童英語講師のメリット・デメリット

どんな仕事にもメリット・デメリットはありますが、児童英語講師のメリットは、やりがいを感じることができることです。子どもたちが英語に興味を持ち、将来英語の先生になりたいと言ってくれたり、成績が上がったと教えてくれたりすると、本当に心からよかったと思えます。また、自分自身の英語力も上がります。教室英語ぐらいで・・と思うかもしれませんが、不思議なことに人に英語を教えると上達するんです。

そしてもう一つ、英語講師のスキルを身につければ、自分で英語教室を開業することができます。生徒の募集、事務作業や教室作りなど、すべて自分一人でする必要があるため簡単ではありませんが、自分の方針で教えることができるので充実度が上がります。開業についてはまた別の機会にお話ししたいと思います。

児童英語講師のデメリットは、講師養成講座を受講する場合にかかる受講料が高いことや、中学生のクラスを持つ場合はレッスンが夜遅い時間帯であることです。その他には、人間相手の仕事なので思うようにいかないこともあるという点でしょうか。

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でも、人間相手だから楽しいこともいっぱいあります!

いかがでしたか?「私にもできそう!」「やってみよう!」と思ってくださった方がおられるとうれしいです。私が民間の英語教室で働いてた当時も、「思い切ってやってみてよかったわ!ほかの先生と話をしてても刺激になるし!」とうれしそうに話していたミドルエイジの方もおられました。

「やってみたいけど自信がない」という方も、とりあえず一歩踏み出してみませんか?

本記事画像著作者:Freepik

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